緩和ケア専門看護師

いつも読んで頂いて、ありがとうございます。


先日金曜日に、定期診察に行って来ました。

手術をして1年3ヵ月。

今では2ヶ月に1回の診察になっています。


昨年12月中旬に退院をして以来、直接会うのがはじめてとなった、

緩和ケア専門看護師の女性。


僕が放射線治療をやめたいと言い出してからのお付き合いです。


以前のブログで書いたかわかりませんが、

手術が終わり順調に回復し始めて、一時退院してからの

再発予防治療、抗ガン剤と放射線を始めていました。


治療開始直後は、どうという事は無かったんです。

抗ガン剤をしても放射線をしても体の表面状にあらわれる

副作用はたいして見られませんでした。


ですが2週間ほど過ぎたあたりから、うまく話せなくなってきました。

治療を続ければ続けるほど、口の機能が低下していく感じがして、

それがさらに悪化して行く事をすごく恐れていました。


僕は、自分の体験したことや病気にかかった人とのコミニケーションを

たくさんの会話の中で伝えていきたいと、このころから思っていました。


だから、自分の思いをうまく伝えられない事を本当に辛いことだと

思っていて、せっかくガンを取り除いてもらっても、このまま治療を

続けたら、今後の人生に悪影響を及ぼすと思いました。


何よりストレス過多になり、それが原因でガンが再発するのではないかと

思っていたからです。


何故かその時は、予防治療をしなくても、もう2度とガンにはならない

自信があったからです。

なんの根拠もありませんでしたけど。


そんな思いを抱きながら、主治医にその事を伝えると真剣に

僕に治療の意味を説明してくれました。

(今思えば本当に有難いことです。すごく忙しいはずなのに、

僕一人の為に多くの時間を割いてくれました。)


しかし僕は、そんな理論的な話は自分には当てはまらないと

思っていましたから、まったく受け入れられませんでした。


主治医も僕と1日中話している訳にはいかないので、

その後に登場したのが、緩和ケア専門看護師の彼女です。


彼女は、僕の心情を解きほぐすかのように、話を引き出して

くれました。いつの間にか僕は泣きながら話していたんです。


そしてすべてを話し終えて、僕のカルテと治療の進行状況を

照らし合わせて、彼女の考えを話してくれました。


まず、口の機能の低下を感じる原因として、痛み止めの変更があると

いうこと。僕は一時退院をしたとはいっても、大きな手術だったので

まだまだ手術跡は腫れあがり、痛みもかなりありました。ですので、

まだ痛め止めを飲んでいました。


そして予防治療を行なうにあたって、抗ガン剤との関係で種類を

変更していました。それまで飲んでいた痛み止めは、痛み止めの

効果だけでなく、炎症を抑える効果も持っていたということでうす。


だから、薬を変えた事によって炎症を抑える作用がなくなり、

純粋に痛みを抑えるだけの薬になりました。

それが影響して、うまく話せないような感覚が強く感じたのではない

だろうか。


それと、僕が放射線のせいで口の機能が低下していって

いると思っていたことを否定してくれました。


現状の放射線の回数からいって、まだ口の機能に影響するまでの

照射回数に達していない事を放射線治療専門看護師の方に確認をして

僕に伝えてくれました。



最終的に僕と妻、主治医と専門看護師2人とで話し合いをして、


・放射線治療は同じ個所に照射できる回数が決まっている。

今ここでやめて再発してしまったら、今までの分は意味のない

治療になってしまっていて、もう一度初めからというわけには

いかない。ということ。

・やれるすべての治療を受けて、なるべくガンから離れた生活を

送って欲しい、と願っていてくれている事。

・入院していても放射線治療は毎日30分程しかからない為、

入院しているのは精神的にも良くなく、入院が一番体と心の健康を損なうこと。

(実は放射線治療は通院を進められましたが、自宅からの距離が

遠いので入院での治療にしていました。)


このことがあってから、何かあればずっと彼女を頼っていました。


最後まで予防治療を通院で終えて、その後副作用で苦しくて

再入院した時も。再入院中、僕には何もすることが無く、

精神的に追い詰められて、どうしようもない時にも彼女に

会いに行きました。


その時々に適切な対応と温かい心で対応してくれて、

本当に感謝しています。


同じような箇所を手術や放射線・抗ガン剤をして、

今生活している人や治療中の方、またそのご家族の

集まりにも紹介して頂いて、色々な方達と話ができる

チャンスをくれました。


そのおかげで、自分は本当に恵まれていて、「こんな少しの

不自由など、どうという事はない」「何を甘えているんだ」

と思う事ができるようになりました。


家族・友人、治療中に支えてくれた人とは別に、

最も心の支えとなってくれていた方の一人です。



どんな人かという説明が長くなりましたが、

先日その彼女と話すチャンスがあり、色々と話せました。

僕は泣きそうになっていました。


以前と変わらぬ笑顔で、僕の回復をとても喜んでくれました。

ありがとう。感謝してます。



本当に困っている時に身近な人以外でも、

必ず助けてくれる人はいます。

必ず出会えます。

心配しないでください。


これから僕はそんな人でありたい。

そういう存在になれたらと思います。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

復活‼そば屋の大将のちょっとした話

病気になり5ヶ月の休業期間から復活した 愛知県碧南市の「そば処ほていや」の店主です。 休業中に体験した事や感じた事、 日々の生活の出来事や興味のある健康話、 お店の話をアップします。

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